美女と野獣(2017)

IMAX2Dで鑑賞。

キャストの素晴らしさからして最高なこと間違いなしと思って観に行きましたが、期待以上の夢の世界!
エマ・ワトソンは知的できりっとした顔立ちがベルにぴったりでした。

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最後に魔法がとけるシーンで、調度品たちが次々に名だたる名優に変わっていくシーンは、もともと配役を知っていても、あたかもマジックの種明かしのようで、思わず笑みがこぼれます。

『美女と野獣』の難しいところは、人間に戻った王子よりも野獣のほうが魅力的に見えてしまうところなのですが、『ダウントン・アビー』のマシュー役で知られるダン・スティーヴンスは健闘していたのではないかな?(笑)

 

全編息をつく暇のないほど素晴らしかったですが、個人的お気に入りポイントを3つほど挙げてみます。


●"Be Our Guest"のシーンでは、ルミエール(燭台)役のユアン・マクレガーの軽快な歌声と、万華鏡みたいにきらびやかな映像があいまって、一種のトランス状態に!
IMAX上映だったこともあり、完全に画面に吸い込まれる感覚でした。
ユアン・マクレガーの歌唱力は『ムーラン・ルージュ』で実証済みですが、切なさと情熱を込めた歌が中心だった『ムーラン・ルージュ』とは趣の異なる、こういう歌もしっかり聴かせてくれるんだな〜と嬉しかったです。

 

●今回の新曲の1つで、野獣がベルへの想いを吐露する、"Evermore"。
ダン・スティーヴンスの深みのある力強い声と、美しい歌詞・旋律に落涙必至。
こみ上げる想いがひしひしと伝わってきて、大泣きしました…。

 

●ベルに「怪物はお前や!」と言い放たれ、そして子分ル・フウにまで背後で「ここにも怪物…」と歌われてもなんのその、自分の正しさと美しさに何の疑いを挟むこともない前向きすぎるイケメン、ガストン。
アニメ版の残念さは皆無なくらいひたすらカッコよく、しかし狡猾なガストンを生き生き演じたルーク・エヴァンス万歳!

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《おまけ》元軍人とはいえ今は何をやってるんだかいまいち分からず、女性人気が高いのは分かるけど小さな町のチンピラ感の拭えないガストンに、圧倒的なブランド力を与えるル・フウが見事!

演じるジョシュ・ギャッドは『アナと雪の女王』オラフ役や『ピクセル』でも存在が光っていましたが、ここにきてかつてないほどの輝きを放っていたと思います。

アニメ版ではル・フウが雪だるまに扮しているシーンがありましたが、まさか雪だるま繋がりでのジョシュ・ギャッドの起用!?(笑)

 

エンドロールで流れる3曲も素晴らしく、本編の余韻に浸るのに十分すぎるほどの聴きごたえがありました。

3曲の内訳は以下のとおりです。

●アニメ版のテーマソングを歌ったセリーヌ・ディオンの"How Does A Moment Last Forever"
→本編ではベルのお父さん役ケヴィン・クラインと、ベル役エマ・ワトソンによって2回歌われます。

●アリアナ・グランデとジョン・レジェンドの"Beauty and The Beast"
→本編ではポット夫人役のエマ・トンプソンが歌っています。ミュージックビデオが綺麗なので必見!

●ジョシュ・グローバンの"Evermore"
→本編では、野獣役のダン・スティーヴンスによって歌われています。

 

アニメ版を繰り返し観ている方でも絶対に失望することのない、それどころか今までよりもっとこの作品が好きになるような、正統派実写化だったと思います。

アニメ版より1時間ほど時間が長いので、ベルと野獣が心を通わせていく描写が丁寧なのも良かったです。

 

本当に夢のような時間を過ごせて大満足だったので、連休明けにでも是非もう一度観たいな〜と思っています! 

 

ところで、皆さんは2014年にフランス・ドイツの合作で作られた、レア・セドゥとヴァンサン・カッセルの『美女と野獣』を覚えておいででしょうか?

原作の雰囲気に近いストーリーなのですが、妖しく美しい雰囲気と、なんだか笑える描写のミックスが絶妙で、私はこちらも結構好きです。

 

ガストン的なポジションの悪役がこちらにもいるのですが、自分が正しいと思い込んで民衆を扇動して野獣退治に乗り出す、なんだかアメリカ的なガストンとは違って、こちらの悪役は純粋な金銭欲で動いていたのが印象的でした。

Netflixでも配信されているので、是非観てみてください。

 

 

 

映画を観終わってから、エンドレスで聴いています。

 

原点ともいえるアニメ版。