武則天(武媚娘傳奇)第2集 劉賢妃 死す

本日はドラマ『武則天』第2集の感想を。

例によってネタバレしまくりですのでご注意ください。まあ、ドラマの最初に出てくる題名からして完全にネタバレなのですが。

 

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※このドラマについての紹介記事はこちら。

ドラマ『武則天』に興味を持っていただけた方は、是非、BS12の公式サイトから再放送のリクエストを送ってみてください。(私自身、もう一度最初からBS12で観たいです!) 

 

 

あらすじ(BS12公式サイトより)

劉賢妃が階段から落ちて流産する。これまで韋貴妃の手先として、言われるままに悪事を働いてきた劉賢妃は、ついに反旗を翻した。だが結局、自害に追い込まれる。一方、武如意たち才人は、「蘭陵王」の舞を習得すべく、稽古に励んでいた。韋貴妃の根回しもあり、最終的に蘭陵王に選ばれた蕭薔は、李世民との夜伽を許される。だが一晩中、待たされた挙句、風邪を引いてしまった。皇帝の前で蘭陵王を演じる役目は、武如意のものとなる。

 

 

入宮したてなのに、後宮の現在のトップである韋貴妃に対して臆することなく意見が言えるのが、如意の素晴らしいところですよね。ただ、第1集のラストで、四妃たちの叫び声があがってから如意と徐慧が振り向いたように見えたので、ほんとに一部始終を見てたんかいな?と言いたい気持ちもありますが(笑)ともかく如意が声を上げたおかげで楊淑妃は濡れ衣路線まっしぐらにはならなかったわけです。思ってもいない、というか自分が裏で糸をひいているくせに、李世民の前ではおおげさに殊勝な様子をみせる韋貴妃が笑えます。

そして李世民もさすがですね。後宮の人間関係を知らない新入りの才人だからこそ公平な意見を言っているはずだ、というのは理にかなっています。この一件で、前々からあったらしい韋貴妃への不信感がいっそう増したようですが、表向きは「劉賢妃を心配しすぎてそんなこと言っちゃったんだね」って韋貴妃を立てるところが賢い。ほとんど話も聞いていないのに楊淑妃は悪くないと言い切るなんて、よほど彼女を信頼しているんだなあ。

 

灯篭流しみたいな感じで、蓮の形をした入れ物の真ん中にろうそくと願いごとを書いた紙を入れて池(川かな?でも池っぽいですよね)に流す、蓮花灯流し。手で直接水面に置かずに、ちゃんと器具をつかってそっと流すのが上品。お母さんに言われた通りに、口を慎んで出来るだけ穏便に暮らしていこうとする徐慧と、人生楽しまなきゃ損という考えの如意。対照的な2人です。たしかに如意の言う通り、人生1度きりなんだから楽しんで、自分の思い通り生きるのがベストだと思うんですが、それって実はすごく強くないとできない生き方ですよね。ある意味、人生への執着を捨てていないとできない生き方というか。この後ずっと観ていくとわかるのですが、如意は思ったことを率直に言うかわりに、自分の発言によって起こることの責任はいつでも取る覚悟でいる。この時代、すこし間違えば、待ち受ける未来は後宮でハミられるとか甘っちょろいものじゃなくて、死罪なわけです。それでも自分を曲げない強さが如意にはあります。地位や生に執着していないからこそ出来ることです。こんな生き方が出来たら素晴らしいなと思いつつ、私は徐慧どころじゃない究極の事なかれ主義で生きてしまいがちです…。ただ、如意のような生き方をされると、家族としては気が気じゃないですけどね。

 

ところで、自分で「私、美人なうえに韋貴妃様の姪だからさ〜」って臆面もなく言えちゃう蕭薔が可笑しいです。 大げさな目の動かし方とか。周りの取り巻きたちも「蕭薔さん、出世したら私たちのこともよろしく!」って普通に言ってるところが面白い。私だったらそのへんは隠して友達づらするかなと思いますけど、蕭薔の場合、むしろそう言っておだてておいたほうが効果的なのかも(笑)

徐慧は李世民の若い頃の詩を書いて流してましたけど、皇帝の詩とかってどこで読めるんでしょうか?本とか売ってるのかな。

 

劉賢妃が目覚めましたよと言う官女に、心底嫌そうに「生きてるんだから目を覚ますに決まってるでしょ」って返す韋貴妃が好きです(笑)韋貴妃と侍女の春盈って、いつもパキッとしたピンク/パープル系のメイクで可愛いです。韋貴妃はリップも蛍光ピンクで、春盈は侍女だからか、もうちょっと地味な、ちょっとコーラルの入ったようなリップですよね。韋貴妃も、寝るときはベビーピンクっぽいリップ。このドラマは毎回、女優陣のメイクもとっても楽しいです。如意ははっきりしたオレンジのリップが多いけれど、個人的にはファン・ビンビンはオレンジメイクじゃないほうが良いかも?と思ったり。でも何色がいいかな〜と考えたら難しいです。綺麗だからなんでも似合いますけどね。

 

劉賢妃の出番が少なくって不憫ですね。亡くなり方もね…。くっきり眉を描いていなくて、リップも塗らず、髪を結っていないからか、第1集での印象とかなり違って見えます。第1集では、殷徳妃が可憐と評しているのがなんとなく違和感があって、どうしても「私、若いけど一番陛下の寵愛受けてますから!ドヤッ」みたいな顔に見えていたんですけど。すべて強めの眉メイクのせいだったのかも。

ドラマや映画を観ていると常々思いますが、言いつけてやるからとか、真実を公表してやるからとか、そういうのは他人に言っちゃいけません。だって絶対何かされるじゃないですか。特に韋貴妃なんて一番何かしてきそう、というより既にされまくっているわけですから、劉賢妃、もうちょっと上手く立ち回ってほしかったですね。まあ外野では好きなこと言えますが、我慢に我慢を重ねてきて、つい言っちゃったんでしょうね。劉賢妃に(自害用の)布を投げるように渡す春盈、ほんとにひどい!命令されてやってるんでしょうけど、してやったりみたいな表情ですよね。立場は低いけれど韋貴妃とは運命共同体だから、韋貴妃の敵をいじめるのは楽しいんだろうなあ。韋貴妃も、自分がちょっとイラついてる時に外が若干騒がしいからって、舌を切りなさいなんて、なんとひどい。でもこのシーン、目尻のしわを気にしているのか、ずっとリフトアップの動きをしていて、言っていることの酷さとミスマッチで面白い。

趙司楽も、劉賢妃が自殺だとわかっていながら、賢妃のイスが空いたのはラッキーみたいな言い方…ひどいとは思うけれど、自分だけじゃなく一族の出世さえかかった後宮では、椅子取りゲーム感覚になってしまうのでしょうかね。それだけみんな、出世(=皇帝の寵愛を得る)に本気ってことですよね。

 殷徳妃は劉賢妃が亡くなったあとずっとメソメソしていて、けっこう可愛がっていたんでしょうかね。第1集でもそんな感じの発言ばかりしてましたもんね。楊淑妃は韋貴妃が裏で糸を引いているのがお見通し。ところでみんな普通の着物で賢妃のもとへ行っていましたけど、喪服みたいなのは着ないんでしょうか。それにしても、こんなに高くぴっちりと髪を結って、たくさん髪飾りをつけて、頭皮への負担が気になります。

 

春盈を使って韋貴妃が趙司楽を脅したせいで、蘭陵王を舞うのは蕭薔になってしまいました。小細工がなければ如意だったんだろうけど、如意と主役を争えるということは、蕭薔、だてに威張っているだけじゃなく舞は上手なんですね。春盈の脅し方がうまくて、こうやってはっきり言わないのがポイントよねーって感心しながら観ていました(笑)