ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮
ひたすらに哀しい物語。
昔のヨーロッパの王宮で、愛せない相手との生活に疲れて、そこへ本当に愛せる人が現れて…と聞くと、『ベルサイユのばら』始め、どこかで聞いたことのある話だなあ、と思われる向きも多いかと。
しかしながら、主演3人のあまりにも素晴らしい演技で、決してどこかで観たような話には感じません。
「王と王妃と侍医の三角関係」という言葉とセンスのかけらもない(失礼!)邦題から連想される、何か下卑たような印象は、この映画のどこにもありません。
3人が3人とも痛みを抱えて、時代と宮廷に翻弄されながら駆け足で生き抜いた証のような映画です。
全体に重厚なトーンで、救いのない終わり方ではないにせよ、ハッピーエンドとはいかないので、観る方を選ぶかもしれません。
ただ、もし少しでもこの映画に興味をお持ちならば、是非にとお勧めしたいです。
いつの時代も、センセーショナルなスキャンダルの裏には、大きな世の中の動きが隠されているのでしょう。
それはきっと、現代でも同じなのだと思います。
ところで、この手の映画やドラマの邦題は、なんとかならないものでしょうか?
En kongelig affare 2013年4月27日公開